本日、相模原市緑区吉野地区にて、甲州古道周辺の環境再生活動を実施しました。
2023年7月より本格的に作業を開始し、当初散乱していた倒竹の約6~7割を取り除くことができました。今回は、竹の密集度を下げることで風通しと日当たりを改善することを目的に、間伐作業を中心に進めました。
沢の環境改善
作業前、沢には落ち葉が堆積し、水の流れが滞っている状態でした。

そこで、まず貢ぐわを使用して落ち葉を取り除き、さらに石の位置を調整することで、上流から下流へ水が等速・等圧で流れるようにしました。水の流れが確保されたことで、濁りが解消され、地上部と地下の水脈が健全になっていくと思われます。
竹の間伐作業

斜面に対して斜めに倒れかかっている竹を中心に間伐を行いました。1本の竹の長さは約20メートルに及ぶため、まず地面から1メートルの高さで伐採し、沢の両斜面へ倒して処理しました。

倒した竹は手ノコギリで1~2メートルの長さにカットし、以下の2つの方法で活用しました。
- 土留めの作成
切断した竹を竹の切り株に引っ掛けて土留めとし、さらに笹を絡ませます。これにより、雨水が斜面を一気に流れ落ちるのを防ぎ、地中への浸透が促進されます。加えて、泥水が勢いを増して斜面を削り取るのを防ぐ効果も期待されます。 - 竹炭の作成
竹を焼いて竹炭を作成し、沢の水で消火しました。できあがった竹炭は、参加者の方々に持ち帰っていただき、畑の土壌改良や家の消臭剤として活用してもらうことになりました。また、余った竹炭は、今後の環境再生活動に活用する予定です。

斜面の排水機能の改善
竹林の向かい側の斜面では、上流のU字溝が破損しており、雨水や生活排水がしみ出していました。斜面全体が泥濘んでおり、腐臭も発生していたため、新たにジグザグ状の溝を掘り、水が上から沢まで流れるように整備しました。
また、水量が増加すると斜面の侵食が懸念されるため、竹を利用した土留めを設置し、水の勢いを緩和しつつ地中へ浸透させる工夫を施しました。

竹炭の効果
今回作成した竹炭の構造について触れておきます。
竹炭には大小様々な微細な穴が無数にあいており、竹炭1gの内部表面積は1,000㎡以上もあります。この表面積に多くの微生物が住み着き、その働きによって菌糸が無限に増殖し、土中の有機物の分解が促され、土の団粒化が進みます。
日常生活においては、表面積が大きく、優れた吸着力を発揮するため、湿度を調整する作用や、赤外線によるリラックス効果も期待できる優れものです。
- 土壌改良
- 有用微生物の繁殖促進、保水性・透水性・通気性の向上
- ミネラル補充(珪酸・カリウム・リン・カルシウム等)
- 酸性土壌の中和、農作物の収量増加
- 残留農薬や化学肥料の有害成分吸着、病害虫の発生抑制
- 水質改善
- 水の浄化、酸性雨の中和、有機物・不純物の吸着
- プランクトン増加による魚の増殖促進
- 空気清浄
- 消臭・脱臭、調湿、抗菌、有害物質の吸着除去
- マイナスイオン効果
- その他の活用
- 家畜の飼料添加による腸活性化・悪臭軽減・病気予防
- 地球温暖化防止(炭素固定によるCO2削減)
今後の課題と展望


本日の作業では、時間の関係で一部の竹の間引きが不十分なままとなりました。しかし、一度にやり過ぎると後戻りができないため、今後の環境の変化を慎重に観察しながら、適切な作業を追加していくことが重要です。
数ヶ月かけて変化を記録し、今後の作業計画を立てていく予定です。地域の環境保全に貢献できるよう、引き続き活動を続けていきます。
