【活動レポ】25.4.26 縄文トイレを竹で作ろう

3月からスタートした「縄文ファーム」では、日当たりの良さが特徴である反面、夏に向けて日陰となる空間の確保が課題となっていました。

前回は、そうした環境に対応するために竹小屋を制作。そして今回は、もう一つの重要なインフラである「トイレ」の整備に取り組みました。

テーマは「自然に還る、循環型の縄文トイレ」です。

目次

微生物と風の力を活かした、土に還るトイレ

この縄文トイレは、微生物と風の力で糞尿を分解する構造です。地形と風向きを読み取り、自然の力を最大限に活かす設計を目指しました。

まず最初に行ったのは、「風の草刈り」。

草の根を残しつつ風の通り道を確保するための草刈りで、地形と風の流れを可視化します。

次に、北から南への流れに沿って溝(水脈)を掘り、トイレの位置を決定。

トイレの位置に深さ50cmの穴をダブルスコップで掘ります
トイレの位置に深さ50cmの穴をダブルスコップで掘ります

ここにダブルスコップを使って、約50cmの深さの点穴を掘りました。

穴の中には、竹炭と落ち葉を投入。

これは、微生物が分解活動をしやすい環境を整えるための大切な工程です。

▼縄文トイレづくりの様子を動画でご覧ください(Instagramリール)

地元の資材を使って、手仕事で仕上げる

トイレの壁材は、下川橋の間伐で出た竹を活用。

焼き杭に竹を番線で巻き付けて支柱にします
焼き杭に竹を番線で巻き付けて支柱にします

支柱には焼き杭を使い、割った竹を壁として立てて、麻紐で固定しました。

割竹を入れられるように支えを作りました
割竹を入れられるように支えを作りました

壁の隙間には、畑の隣に繁茂していた篠竹を間引いて利用し、自然素材だけで外からの視線を遮る構造に。

隙間に篠竹を入れて目隠しを強化
隙間に篠竹を入れて目隠しを強化

この作業はすべて女性たちによる手作業で行われ、大きな道具や重機は一切使用せず、数時間で完成させることができました。

「使えなくなったら土に還す」設計思想

この縄文トイレの特徴は、「壊すときにも自然に還る」という点です。

  • 穴は埋め戻せば自然に戻り
  • 壁の竹は燃やせば竹炭になって土に還る

つまり、ゴミを出さずに完結する循環型の構造です。

ステップも竹で作って完成です
ステップも竹で作って完成です

竹小屋に続き、今回のトイレ設置により、縄文ファームでは持続可能な野外インフラがまた一つ増えました。

トイレ(左)と竹小屋(右)
トイレ(左)と竹小屋(右)

今後、外作業を行うエリアでは、このトイレの設計を応用したワークショップ形式の設置活動も展開していけたらと考えています。

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