今回の佐野川での作業は、これまで手入れを続けてきた北斜面の茶畑ではなく、道路を挟んだ南側の、長年放置されていた茶畑の整備に初めて着手しました。
目次
蔦に覆われた茶畑の再生に向けて
この南側の茶畑は、長年手入れされていなかったため、全体的に蔦が絡みつき、茶の木も南側へ大きく傾いて育ってしまっている状態でした。

まずは地表の風通しを良くするため、以下の作業を行いました。
- 枯れ枝の除去
- 地面に向かって真横に倒れるように伸びてしまっている枝の間引き

その後は一度茶畑全体を俯瞰し、枝葉が折り重なって風通しを妨げている部分を見つけ出し、そこを重点的に剪定しました。

さらに、上へ伸びすぎてバランスを崩している枝についても、必要に応じて間引き。全体の高さや形が整うように剪定を行い、木の健全な成長を促す形に仕立て直しました。

▼作業の様子はこちらのリール動画でご覧いただけます
作業後は、枝と枝の間から茶畑の向こう側がうっすらと見えるほど視界が開け、風が通り抜けるのを体感できる空間になりました。参加者一同、茶畑に風が戻ってきた感覚を共有することができました。

茶畑下部の排水環境も改善
今回の作業では、茶畑の手入れに加え、その斜面下部にある旧沢筋の環境改善にも取り組みました。
かつて沢だった場所は、現在U字側溝で排水路として整備されていますが、この側溝が斜面の土圧・水圧の逃げ場を塞いでしまっている状態でした。
そこで、側溝の横に点穴をあけ、地中に空気と水が抜けるルートを確保することで、斜面の健全性を保つための水はけと通気性を回復させることができました。

次回は5月下旬、従来作業を行ってきた北斜面側の茶畑に戻り、こちらでも全体的な間引きと風通しの改善を行う予定です。