【活動レポ】25.6.29 沢井川の整備

2025年6月29日(日)、NPO法人ふじの里山くらぶ主催のもと、令和7年度相模原市協働事業「里山の担い手育成事業」の一環として、「自然と調和した草刈り体験ワークショップ(沢井川の河川整備)」を実施しました。

▶当日のワークショップの様子はこちらからご覧いただけます(Instagramリール動画)

目次

沢井川とは

沢井川は、藤野北部の山間部から相模川へと注ぐ支流です。

かつては地域の人々が川遊びやバーベキュー、ホタルの観察を楽しみ、昭和の前半まではウナギも獲れたという、暮らしと深く結びついた場所でした。

しかし、近年は少子高齢化の進行とともに川辺に足を運ぶ人が減少。かつて各自治会で行われていた草刈りやゴミ拾いも継続できなくなり、人の背丈を超える草に覆われた、立ち入り困難な状況へと変わってしまいました。

1年前に草刈りを行ったところ(風道を通した部分はうっすら筋が見えています)
1年前に草刈りを行ったところ(風道を通した部分はうっすら筋が見えています)

草刈りの課題と新たな整備のあり方

これまで一般的だったのは「刈払機による全面的な刈り込み」です。しかしこの方法では、

  • 大量の燃料・人手・時間を要する
  • 一時的な整備効果に留まり、すぐに強い草が繁茂して元通りになる
  • 全面的な刈り込みによって生物の生息域が失われ、生態系に悪影響を与える などの課題がありました。

そこで私たちは2024年から、自然の特性を活かした持続的な整備方法を模索・実践しています。

ポイントは次のとおりです:

  • 地際の刈り込みで“風の通り道”をつくる
  • それ以外の場所は、風にそよぐ高さで“高刈り”
  • 人の視界が通る程度に「梳く」ことで、風と光が程よく行き渡る環境に
  • 刈った草は細根化を促し、団粒構造の土壌へと変化していく
まずは刈払機で大きな風道を開いていきます
まずは刈払機で大きな風の通り道を開いていきます

このように、植物と土壌、生きものが本来の力を発揮できる環境を、人の手で“整える”スタイルです。

刈払機でざっくり開いたあとを、手作業で全体的な風通しを入れていきます
刈払機でざっくり開いたあとを、手作業で全体的な風通しを入れていきます

今回の作業

今回整備を行ったのは、以下の2か所です。

① 栃谷地区(継続整備エリア)

昨年(2024年)6月・9月に整備を行った区間です。今回は前年に形成した風道をたどるように作業を実施しました。

前回は人力でやり込みすぎ、草が全く残らない状態となってしまいましたが、今回は

「やりすぎない」「広く・ざっくりと整える」

を合言葉に、適度な草の塊を残すことに成功しました。

栃谷地区の作業後
栃谷地区の作業後

結果、風の流れを保ちつつ、自然環境への配慮も両立できる整備となりました。

② 上沢井地区(新規整備エリア)

5年以上手つかずとなっていた河川敷。ヨシが2m以上に育ち、視界も塞がれた状態でした。

2メートル以上の草に覆われ、地域住民の手に負えなくなってしまいました
2メートル以上の草に覆われ、地域住民の手に負えなくなってしまいました

刈払機で風道を切り開き、広い範囲を高刈りしたのち、人の手で細やかな整えを行いました。

すべて刈り込まず、風の通り道をいくつも入れて今年は様子を見ます
すべて刈り込まず、風の通り道をいくつも入れて今年は様子を見ます

10名で午前午後あわせて約3時間の作業を行い、上流から下流までおよそ400mの整備を達成。

作業後には、自治会長から「再びこの場所が蘇っていく可能性を感じた」とのお言葉をいただきました。

見え始めた変化と地域の動き

整備を開始してから1年が経過した栃谷地区では、風の通り道となる部分に新しい植生が芽吹き、草の密度も軽減されつつあります。

草の高さ自体は戻っているものの、一面を覆う“草の壁”状態からは明らかに改善が進んでいます。

また、活動を見守っていた地域住民の方々が「自分たちも沢井川を整備したい」と声をあげ始めたことも、大きな成果です。

地域の意識と行動が少しずつ動き出しています。

今後に向けて

沢井川の整備を通じて、生態系が改善されれば、ホタルの復活や魚の回帰も期待できます。

また、美しい川辺の景観は、登山者や観光客への魅力発信にもつながります。

そして何よりも、この川をかつてのように「地域の人が関わり、共に守り、楽しむ場」として再生していくことが、私たちの目指す姿です。

引き続き、地域の方々と協働しながら、持続可能な川づくりを進めてまいります。


※本活動は、NPO法人ふじの里山くらぶが主催する令和7年度相模原市協働事業「里山の担い手育成事業」の一環として実施されています。

当該事業に関する活動レポートは、協業団体である里地創生のWEBサイトにて集約・発信しています。

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