【活動レポ】25.2.1 放棄地から再生へ!自然栽培のお茶畑作り

佐野川の下岩地区にある放棄茶畑の再生プロジェクトをスタートしました。

この地域では1967年からお茶の栽培が始まり、当時は約150軒の生産農家がありました。しかし、少子化や都市化に伴う後継者不足により、現在では数軒のみが営農を続けています。

現在も自宅用にお茶を栽培している農家はありますが、高齢化の影響で手入れが難しくなり、放棄される畑が増加傾向にあります。

今回、ご相談いただいた茶畑も自宅用に営まれていたものの、数年前から手入れが行き届かず、藪地と化していました。

数年間放置された茶畑(2025年2月1日撮影)
数年間放置された茶畑(2025年2月1日撮影)

藪地化すると、猪や鹿が隠れやすくなり、畑の農作物が被害を受けるリスクが高まります。また、夏場には蛇やスズメバチの棲家となることも。さらに、景観が悪化し、観光面でのデメリットも生じます。

今後、こうした放棄地はさらに増えると考えられるため、このフィールドで持続可能なお茶栽培の方法を実験し、地域の解決策として提案していくことを目指します。

目次

目指すお茶栽培の形

このフィールドでのお茶栽培は、「持続的であること」を重視しており、具体的には、以下のような方針で進めていきます。

  • 機械を使わず、人の手作業で継続できる仕組みをつくる
  • 化学肥料を使用せず、自然の力で育てる
  • 地中と地上の風通し、水、空気の循環を良くし、大地の力を活かす

こうすることで、コストを抑え、子どもや女性でも取り組める栽培が可能になります。また、従来の緑茶にこだわらず、剪定枝を活用した三年番茶作りにも挑戦していきます。

今回の作業内容

今回の作業では、全体の風通しの改善を行いました。

茶畑の現状は、高さ2〜3メートルに伸びた茶樹の中に竹や実生の木が生え、鬱蒼とした状態でした。

① 道路沿いの剪定

道路沿いでは、地表部に風が入るように、風を遮っている枝を剪定しました。

地表部の風を遮っている枝の剪定中
地表部の風を遮っている枝の剪定中

剪定した枝は斜面に柵ませながら添え置き、雨水の流れを一度止め、地中への浸透を促す役割を持たせました。

選定した枝を柵ませて、斜面に置くことで土留めになります
選定した枝を柵ませて、斜面に置くことで土留めになります

② 茶畑上部の整備

茶畑の最上部は篠竹の藪に覆われていました。

ノコギリ鎌で篠竹を地際で刈っていきました
作業を始めたところ。ノコギリ鎌で篠竹を地際で刈っていきました。

一般的には、刈払機を使いすべて地際で刈り込む方法が取られますが、今回は東西南北に風の通り道を作る方法で行っています。

これにより、適度な日陰と風通しが生まれ、好気性の植物が育つ環境を整えることができます。

作業後。向こう側まで目通しが効くようになりました。
作業後。向こう側まで目通しが効くようになりました。

③ 倒木の整理と活用

茶畑の中を観察すると、3m前後に育った実生の木が何本も切り倒されていました。これは、地主さんや関係者の方が、私たちの作業に配慮し、事前に整備してくださったものと思われます。

しかし、切り倒された木が放置され、お茶の木に覆いかぶさる形になっていました。このままでは木の分解は進まず、風通しが悪化し、さらなる藪化を招いてしまいます。

切り倒されてそのまま放置された木(右手前が切り株)
切り倒されてそのまま放置された木(右手前が切り株)

そこで、時間内で可能な範囲で木を外周へ運び出し、適度な長さに切って土留めとして活用しました。通常であれば、切った木は焼却処分されますが、土留めとして活用することで、以下のメリットが得られます。

  • 焼却時の費用やエネルギーを削減
  • 地中への水の浸透を促進
  • 最終的に木が風化し、土へ還る

このような方法を地域に広めていくことで、持続可能な整備の形を提案していきたいと考えています。

今後の予定

今回の作業はこれで終了です。

次回は2月末頃を予定しており、枝の剪定を行い、その枝を活用した三年番茶作りに挑戦してみたいと思います。

引き続き、持続可能なお茶栽培の形を模索しながら、地域に根ざした取り組みを進めていきます。

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