2025年5月31日、小渕の田んぼにて、田植え体験ワークショップを開催しました。
この田んぼは、昭和初期から代々受け継がれてきた歴史ある圃場で、現在は地主さんのご厚意により一部をお借りし、無農薬・無肥料の有機栽培に取り組んでいます。
沢水を引いて、代掻きからスタート
4月末、沢から清らかな水を引き入れ、代掻きをスタート。毎週末に少しずつ作業を進め、田植え当日を迎えました。
▶水入れ・代掻きの動画はこちら(Instagramリール動画)
当初の開催予定は6月7日でしたが、購入した苗の生育が順調だったため、適期を逃さないよう日程を前倒しし、5月31日に実施することとなりました。
雨の中でも、田植えは決行
当日は朝から小雨が降り続く空模様。しかし、田植えは本来、多少の雨でも行える作業。予報では昼頃には雨が上がる見込みだったため、予定通り実施しました。

まずは朝8時から約2時間かけて、田植え前の最終代掻きを実施。この田んぼでは地主さんの農機を使用できたため、代掻きは機械で行いました。

初めて農機に触れる参加者が多く、交代しながら操作体験も楽しみました。慣れないうちは機械の力加減に戸惑う様子も見られましたが、繰り返すうちに自然と馴染み、機械との“対話”が生まれていました。
▶田植えワークショップ当日の動画はこちら(Instagramリール動画)
田んぼ講義:構造・機能・そして「稲妻」の話
代掻き後は、泥の層を落ち着かせるための休止時間(2時間)。雨が激しくなったこともあり、その時間を活かして、田んぼに関する屋外講義を実施しました。
講義では、以下のような内容をお話ししました:
- 田んぼの構造(作土層・鋤床層・水層) ・表層:作土層(土壌と微生物が豊富な栽培層) ・中層:鋤床層(代掻きで締められた層で、水をためる不透水層) ・上層:水層(水温調整、雑草抑制、生物多様性の場)
- 田んぼの機能(洪水調整・地下水涵養・生物多様性の保全)
- 日本の風土とお米の関係
- 稲と雷の関係 雷の音が多い年は稲の生育が良いとも言われてきました。雷雨によって空気中の窒素が酸化され、地上に窒素酸化物として降り注ぐことで、間接的に稲の栄養分となることが知られています。
雷のあとは、田植えスタート!
講義後は昼食タイム。しかし、その直後に天候が一変し、雷雨が襲来。「稲の妻=稲妻」という語源の通り、稲と雷には深い関係があると伝えられていますが、実際には落雷の危険もあるため、安全を最優先に判断。雷が収まるのを待って、午後から田植えを開始しました。

一列に並んで、手植えでつなぐ稲の命
作業には年間メンバーと一般参加者、総勢20名以上が参加。田んぼに張った水糸を目安に、参加者が横一列に並び、1本1本、丁寧に手植えしていきます。

苗を植える人と、苗を補給する人がペアを組み、お互いのリズムを見ながら連携作業。約1時間で田植えが完了しました。
植え終わった田んぼには、まっすぐ整然と並ぶ苗のラインが生まれ、どこか凛とした美しさが漂っていました。

これから秋の収穫に向けて
田植え後は、隔週で草取り作業を実施予定。あわせて、田んぼ周辺の風通し改善や環境整備も進めてまいります。
自然と共にある稲作の魅力、土に触れる喜び、人と協働する面白さを実感できる1日となりました。今後の生長と収穫が、今からとても楽しみです。
